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AVGレビュー > フリーAVG > deep-sea fishes in gloom

作者サイト名:言ノ葉迷宮
作者サイトURL:http://homepage2.nifty.com/wp/kotonoha/

―万人にお薦めの日常系ミステリ―

 良質な短編ミステリと言えば真っ先にこのサークルが思いつく。そういうフリゲプレイヤーも少なくないと思うが、 コミケで頒布された後にフリー化された本作も、まったく期待どおりで安心できた。

 年の瀬、主人公の甲斐原は上司の智形とともに、取引先である秦元の別荘へ招待された。秦元にはふたりの 娘がおり、童話と絵本をプレゼントとして手渡す予定だった。それらは秦元の自室の棚にしまっていたはずだが、 絵本だけが忽然と消えてしまった。果たして絵本はどこに行ったのか。そして犯人の目的は……? 特別大きな 事件ではないのだが、それだけに気軽に試せるし、ミステリが苦手という人にも推奨できる。キャラクターのやや 古めかしい言葉遣いも魅力だ。

 今回はプレイヤーに対して、ちょっとした制限を設けている。初回プレイはオートセーブのみで、任意の場所での セーブができない。このセーブ機能や黄色文字でのヒントはプレイを繰り返せば次第に解禁できる。自分の実力に 合わせたプレイができるこのシステムは、短編だからこそ通用するわけだが、とても素晴らしい。自分はというと、 さっぱり推理力がないので、即刻全部解禁の上で他所の攻略ページを見てしまったが、動機やキーとなる物証は なるほどなと納得。ベストエンディングが真実を公表しないこと(ネタバレ)というのも、他ではなかなか見られない 仕掛けでよかった。

 そんなわけで、今回も非常に満足できた。日常のミステリを心地よく解かせるという点では、もう並ぶサークルは なしといった感慨がある。ずっとご自分のスタンスを変えることなく作っていただければと思う。
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