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AVGレビュー > フリーAVG > 悪の教科書 Textbook Of Evil 作者サイト名:さんだーWEB作者サイトURL:http://www110.sakura.ne.jp/~sundervolt/ ―偽善を殺す悪のメッセージ― まじかるブリンガーころなで人気を博したさんだーぼるとの新作は、作風を一気に転換させて非常に毒性の強い ものに仕上がった。かなり評価が分かれるだろうし、受け付けられない人もいると思うので、ダウンロードの際には 充分に注意をしていただきたい。まず第1話はいじめられっ子の少年のストーリー。何も頼れるものがない苦しい毎日を送る少年の前に「先生」と 名乗る謎の男が現れ、いじめられっ子がどうしても救われない現実を少年は教えられる。この時の先生の抑えの 利いた台詞が逆に恐ろしい。プレイヤーも一種の絶望感を味わうだろう。そして先生が少年に授けたいじめ解決法 とは……? そんな感じで、第2話以降も主人公を代えながら、差別論や宗教論といった厄介極まりないテーマで 物語を見せてくれる。中でも先生自身を描いた第3話は秀逸。 社会批判ノベルと名づけられたとおり、ストレートにそれだけを突きつけてくる。残虐シーン、グロテスクな表現も 容赦なく盛り込んでおり、かなり刺激が強い。誰もが「話し合いで解決しようよ」と言いたくなるだろうが、それでは ほぼ間違いなく解決できないわけである。力なき正義は無力の格言のとおり、偽善よりも即効性のある必要悪が あるべきだと本作は述べる。いたたまれない気持ちになるが、現実としてそうなのだろうからしょうがない。 アマチュアゲームならでは! といえるジャンルに「反社会的な内容を扱う」ものがあるが、本作はその系譜の かなり理想的な方向を進んでいる。内容が内容なので、第1話のみの体験版時点では人に勧めたくない気持ちも あったのだが、完成版をプレイしてその考えはまったく変わった。これほど多くの人にプレイしてもらいたいと思った フリーAVGはなかなかない。本作が教えてくれる日本の現実を見ろ。ボーッと場合じゃない。そしてせめて選挙に 行くべし。 ●トップページへ |