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AVGレビュー > シェアAVG > Knight of Trust

作者サイト名:TEAM HATSUSHIBA
作者サイトURL:http://hatsushiba.jpn.cx/

―血と肉が交ざり合う愛憎劇ヤンデレ風味―

 女性向けゲームと言えば乙女だとか耽美だとか、一般・男性向け以上に定型を脱しないという勝手なイメージが 強かったのだが、本作をプレイして「こんな作品もあるんだ」と考えを改めさせられた。

 ブルグミュラー王国の騎士たちは戦に勝利し凱旋した。意気揚々とする城内、騎士団長の立場にある主人公の ゲルドはひそかに近衛兵への昇進を打診される。王に謀反の手が迫っているというのだ。その時ゲルドの頭に、 部下のシュミットと交わした約束が蘇る。「ずっと俺の上官でいてくださいね」――はたしてゲルドの取る選択は? 魔女の血を引く最強の少年王エレン。エレンの側近であるカイン。部下のシュミット(ヤンデレ)を攻略対象として、 謀略と血臭の謀反劇が展開される。物語の筋そのものは複雑ではないが、本作は謀反劇かつ愛憎劇でもあり、 一筋縄ではいかない各キャラの事情と心理がみっちりと楽しめた。

 目を見張らされたのは、戦闘・残酷描写が徹底しているということ。筆者は女性向けの作品をそれほどはプレイ していないが、こうまで血と肉と書き込んでいるのは、商業を含めてもなかなかないのではと思った(そういうのは マーケットに合わないからそもそもリリースされないということもあるだろう)。この達者な文章は一般・男性向けの トップクラスと何ら見劣りしない。とりわけ最終ルートであるシュミットの、軽妙でありながらよく狂気を表現している 一人称が素晴らしかった。というか主人公よりシュミットのほうがはるかに存在感がある。「Knight of Trust」という タイトルを集大成した彼のラストバトルは、素直に感動してしまった。ヤンデレキャラを正気に戻して成長させると、 これほどまでにカタルシスが得られるという新発見。作者側も会心の手ごたえがあったのでは。

 この血みどろの作風は、女性向けとしてはとても万人向けとは言えないだろうし、18禁のボーイズラブなので、 男性には敷居が高そう。しかし、それだけに稀有な個性を持つ作品であることは間違いない。すでに制作が開始 されているシェア第2弾もかなり面白い設定(鉄パイプ)のようで、続報が楽しみだ。
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