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AVGレビュー > シェアAVG > アパシー レンタル家族

作者サイト名:七転び八転がり
作者サイトURL:http://www.takiya.jp/78/

―現実性と温かさに富んだドラマ―

 七転び八転がりの第3作目。同サークルから発行された同名の小説をゲームとして発展させたもので、今回は 前作までのホラーとはちょっと趣向を変えている。

 諸事情を抱えた家庭に家族を貸し出す「レンタル家族」というサービスが確立している現代。このレンタル家族を 巡り、複数の主人公がそれぞれのドラマを展開させてゆく。なんといってもレンタル家族という設定が素晴らしく、 検索してみると同じ設定を採用している作品はいくつかあるようだが、複数の主人公で多彩な物語を見せていき、 各キャラを絡ませるのは飯島氏ならではというところ。

 読み進めていると、実際にありえそうというシーンが連発されて、非常にリアリティに富んでいることがわかる。 個人的に一番の好みは、単身赴任で東京までやってきた男性の話。切なさと優しさの同居するラストは格別だ。 全体がハートフルだが、人間の醜い部分や情けない部分を描写すべきところで描写しており、それがリアリティを 補強している。エンディングを迎えると、いいドラマを読ませてもらったという充実感が湧いた。

 派手さはないものの、プロとして長年の経験がある飯島氏の力がよくわかる作品。本作に選択肢はないので、 ボリュームはミッコレよりも少ない。しかし適度な長さで無駄なくまとまっているということで、プレイしていて疲れる ことはないだろう。ミッコレの「たくさんの分岐があるけど短めのルートが少なくない」というシステムが苦手だった 人にも大丈夫のはず。むしろ万人受けするという点で、このサークルの作品の中では一番おすすめできるかも。
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