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AVGレビュー > シェアAVG > 花帰葬

作者サイト名:HaccaWorks*
作者サイトURL:http://haccaworks.net/

―女性向け同人最高峰―

 多数のファンサイトが存在し、レビューサイトでの評価もおおむね高く、さらに女性向けとしては同人ゲーム史上 初となるコンシューマ移植や漫画化など様々なメディアミックスを果たしており、名実共に女性向け同人の最高峰に 位置しているのが花帰葬という作品だ。同人の枠を越えて商業の市場にまで影響を及ぼしたという意味では、同人AVGの 歴史上、月姫ひぐらしのなく頃にと同等の重要度を持つ。

 世界では終局の合図と呼ばれる雪が降っていた。主人公の玄冬(くろと)はその雪の上で目を覚ます。玄冬は すべての記憶を失っていたが、彼のすべてを知っているらしい少年・花白(はなしろ)と行動を共にすることになる。 世界の重大なキーとなるこのふたりと、彼らを追い、あるいは見守る者たち。そして玄冬の記憶が蘇る時、世界の 命運は決まる――と、物語構造はわりとシンプルで、1回のプレイ時間も長くはない。作中でも箱庭と表現される ことがあるが、言いえて妙だった。世界世界とは言うけれど、その実、小さく儚い手作りの玩具のようなものである。 また、ボーイズと聞くとなよなよした性格の男を連想するかもしれないが(男特有の先入観か?)、決してそんな ことはなく、皆、一本の芯が通っている。

 女性向けだから当然なのかもしれないが、各キャラには泥臭さがまったくない。このあたり、男から見ると一層の ファンタジーである。男がこういうのを制作しようと思っても難しいと思われる。まさしく新雪のように綺麗で繊細な 世界観とキャラクターは、男の身にはなかなか新鮮だった。なお「選択を間違えた結果、暗い画面にフェードアウト してバッドエンド表示」というものは存在しない。玄冬や花白が死ぬこともあるが、すべて同列のエンディングとして リストに記録される。誰かが救われるには誰かが犠牲になるという普遍的な構図。そのため、どの結末が良いか 悪いかという判断はプレイヤーにはできない。それがまた余韻を残していいのだろう。

 確かに評判どおり総合度の高い作品だった。同人ゲーム市場において、女性向けユーザー数、盛り上がり方、 ショップに占める割合など、様々な面で男性向け作品にはまだまだ敵わない。花帰葬には多くの女性向け制作者に とっての大きな目標として、今後も存在感を示していってほしいと思う。

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花帰葬(PS2)
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