

|
|
AVGレビュー > シェアAVG > ボアダムキラーズ ディレイレイン(体験版) 作者サイト名:BEEP WEB SITE作者サイトURL:http://bepp.sakura.ne.jp/ ―正体不明な日常と非日常と― ファウスト系、すでにそんなカテゴライズをしている人も見られる現代伝奇(?)。とりあえずファウスト読者なら すんなり受け入れられそうな作品だった。主人公の坂木和也は中学二年生の普通人。意外と中学生主人公は少ない気がする。友人知人らも癖こそある ものの、だいたい一般人で固められている。主人公は妙に大人びておりかといって背伸びしているわけでもなく、 今時の中学生ってこういう思考回路なのかなと、出だしから面白く読めた。舞台となる街では数々の不可解な 事件が起こっていて、それら事件が起こるたびに雨が降るという。そして突如現れるクマと雨男。それでも変わらない 人々、速やかに進行する日々。他の作品と比べ「日常の中の非日常」がより鮮明で、不思議に融和しているのが 印象的だ。 文体はドライかつドライブ感溢れ、ひときわスピードに乗っている。作者が舞城王太郎、佐藤友哉、西尾維新ら メフィストデビューのいわゆるゼロ年代作家(特に舞城)の影響を受けていることは間違いなさそうだ。ジェット コースターで乗り物酔いしそうというか、一種の危うさを伴う文体だと思う。個性が強くて受け付けないという プレイヤーも多そうだが、はまれば「読むだけで快感」という幸福を得られるだろう。 特にテキスト、世界観の構築においてセンスを感じさせる作品だった。体験版では最後にちょっとしたサプライズも あるので、まだ未プレイという人はぜひ。
●トップページへ |