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AVGレビュー > シェアAVG > 忌譚 作者サイト名:20th Heart作者サイトURL:http://20th-heart.com/ ―クトゥルフの流れ受け継ぐ伝奇ホラー― ハワード・フィリップス・ラヴクラフトが創始したクトゥルフ神話は様々な作家に影響を与えており、現在も広がり 続ける神話体系として知られている。本作もそのクトゥルフ神話を下敷きにした伝奇ホラーノベルのひとつだ。両親の事故死後、身を寄せる予定だった主人公の叔父が変死した、といういきなりインパクトのあるスタートで 物語の幕は切って落とされる。主人公は身に迫る恐怖を覚えながらも、身近な仲間の協力を得ながら事件の解明を 果たそうとする。伝奇の流れとしてはスタンダードではあるが、クトゥルフと独自のものを掛け合わせた緻密を極めた 設定が目を引く(サイトに記載されている資料の数がかなり多い)。伝奇やホラーというジャンルに強い思い入れが あるからこそ、難解な設定も見事消化して作品に反映させることができるのだろう。 そして安定した筆力も頼もしく魅力的だ。ノベルゲームには珍しい全編通しての三人称は落ち着きがあり、書き 込みすぎず不足もなく、適格なレトリックで彩られている。プレイ中頻繁に盛り込まれる、一般には見慣れない単語の 解説や設定の記述も決してくどくない。文章はうるさくチェックするという人もそうは文句をつけられないだろう。 特徴的な文体ではないけれど、同人AVG全体でも上位の文章力だと思う。文章を書く上では、こういう作品こそが 参考になる。 第一幕、第二幕、最終幕と分かれる構成になっており、夜にじっくりと読み物を楽しみたい人には推奨したい。 電気を消すとなおいい。
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