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AVGレビュー > シェアAVG > 夏咲きのまぼろし 作者サイト名:merou作者サイトURL:http://www.menou.org/ ―揺らめくふたつの世界― 現代を舞台とするアドベンチャーで、まぼろしというタイトルが示すとおりに、幻想がテーマに組み込まれている。 すんなり理解できる幻想ではないのだが、それでも試す価値があると思えるシナリオだった。時は7月、学校の中庭で生活をしている主人公。彼の住む管区は4年前から封鎖されており、自由に外に出る ことができない。その4年前から交流を絶っていた幼なじみの七代由亜と友達付き合いを再開するところから物語は スタートする。前半は由亜や中庭にやってくるサブヒロインの姉妹を交え、のほほんとした学校生活が描かれる。 こういうのは食傷気味という人も多いと思うが、つまらないギャグの類はなく、結構テンポよく日にちが過ぎていく ので、読むのが疲れるということはなかった。 1週目が終わると、それまでとまったく違う舞台での物語が幕を開ける。既存作品で言うとAIRの雰囲気に近い。 そして旅人と少女の問答などから、ふたつの世界の関わりがだんだんとプレイヤーに提示されてゆく。前の世界と 比べてかなり抽象的な会話が続くが、文章が平易なので何とかついていけるはず。全体、現実世界(つまり我々 プレイヤーの世界)へのメタファーが感じられる。異世界の物語が収束すると、再び元の世界へ。ここからラストへ 近づくにつれ、おぼろげながらパズルピースがはまっていく感覚が味わえた。言わば未完といえるエンディングも 後味がよく、清涼感があった。 一部に未整理な部分があるのが残念だが(主人公が学校の中庭で寝泊りする理由とか)、その世界構成には 意欲的なものを感じた。ジャンルとしてはセカイ系と呼べるのだろう。小難しい部分はあるが、そういうのがOKなら 手に取ってみるといいのでは。 ●トップページへ |