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AVGレビュー > シェアAVG > 潜雲艇のある風景 作者サイト名:Green Tea Milk作者サイトURL:http://greenteamilk.net/ ―魅惑的な雲海ファンタジー― カットインを多用した個性的な作品を送り続けているグリーンティミルク。の第4弾(フリー作品は除く)。安定感は それまでの作品で証明済みなので、何の心配もしていなかったが、やはり期待は裏切られることはなかった。上に存在する恵みの雲、下に存在する死の雲――ふたつの雲に挟まれた大陸に人々は生きている。主人公の 王国雲軍中尉ウィノと人工妖精クシィは、死の雲海に潜れる「潜雲艇」の持ち主。定期報告を済ませ、駐屯地へと 戻るための短い旅に出た。しかし途中、ほんの思いつきで通常の航路を外れたことから、予想もしないトラブルに 巻き込まれてしまう。そして彼女たちが雲海の中で見たモノとは……? 「天空の城ラピュタ」などを想像すれば わかりやすいが、まさしく二時間アニメ映画のように、一瞬たりとも飽きさせない描写が連続する。 作者は、ファンタジーを作りこんで完全に自分のものとしている。立ち上る香気というか、作品全体からそういう 印象を受けるのだ。独自の用語が多いけれどほとんど混乱することがないし、世界の構成をとても自然に読者に 見せてくれる。ファンタジーの創作においてもっとも大切なことをやっているのだ。シナリオ自体にも、これといった 隙は見られず非常によくまとまっている。どうでもいいようなことだと思っていたのが実は伏線で、ラストでしっかり 回収されたのは感動。あと個人的にはチューリップの使い方が上手いなと思った。 プレイ時間はそう長くないが、作り手の情熱がたっぷり詰め込まれ、充実した中編(といっても短編に近いが)と なっている。今後もカットインノヴェルスは続くのだろうが、さらなる昇華に期待したい。 ●トップページへ |