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AVGレビュー > シェアAVG > 空の上のおもちゃ 作者サイト名:半端マニアソフト作者サイトURL:http://hanpamania-soft.com/ ―濃密なファンタジー世界の構築― 筆者が同人AVG史上五本の指に入る傑作と信じている冬は幻の鏡をリリースした、半端マニアソフトの第二弾。 グラフィック、システム、音楽など、全体的にレベルが高いことはすでに体験版からわかっていたのだが、では シナリオはどんな仕上がりなのだろうか。半ば楽しみに、半ば不安な心持ちでプレイに望んだ。結果は前作と同じく 傑作であったことを最初に記しておきたい。序盤は前作からのプレイヤーにはおなじみの暴走気味なテキストで、飽きる暇を与えない。前作を熱暴走とすると 今作は普通の暴走という感じだろうか。やや抑えられた代わりに、格段にリーダビリティが高まっている。主人公と ヒロイン、先輩たちとの会話は漫画・アニメネタと下品な言葉がほどよくブレンドされてプレイヤーは哄笑の渦に 巻き込れずにはいられない。この独特の文体はやはり紛うことなき才能だろう。 そんな笑える展開も中盤までで、主人公とヒロインに生えていた「しっぽ」が彼らの日常を脅かす存在だという ことが明らかになる。話はそこから「しっぽ」の謎を巡るために、時代が戦時中に遡る。あの馬鹿馬鹿しくも明るい 雰囲気は一体どこへ行ったのかとライターの書き分け能力に驚かされつつ、予想もしえなかった壮大なスケール感に 圧倒される。この作品の根幹を成すのは、一から世界を作るというファンタジーの基本にして究極。それに人の 「願い」をちりばめて感動を生みだした。理想を求めるために世界を破壊し新しく作ろうとする者の崇高な姿を見事に 描き出している。 後半に入るほど難解な世界観や語句が流し込まれて、一読しただけでは全貌は掴みにくい。18禁という枠組み 以上に大人向け、玄人向けのスペクタクルファンタジーと言えるだろう。到底インディーズに収まるものではなく、 商業の舞台でも充分に通用する作品だと感じた。
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